アンズウメが見頃です。
- 季節の庭
まばゆいほどの日差しに、春の訪れが感じられるようになりました。
ひな祭りの本日は、昨年12月16日より開催しております
「没後40年 濱田庄司展 -山本爲三郎コレクションより」の関連イベントとしまして
料理研究家の土井善晴氏に2回目のご講演をいただきました。
濱田庄司とその周辺、民藝運動にかかわった人物を足がかりに
日本の食文化だけでなく哲学的な内容まで
多岐にわたるお話をいただき、充実した時間となりました。
濱田の手をかけすぎない、簡便で容易な加飾によるうつわは
土井先生のご提唱される自然体であたたかい家庭料理に通じるように思われます。
そして講演会後の参加者からのご質問に、本日一番の笑顔をいただきました!
参加者の皆様と、講演会を通して非常に密な時間をお過ごしいただけたようです。
ご好評をいただいております、「没後40年 濱田庄司展 -山本爲三郎コレクションより」は4月8日(日)まで開催しております。
皆様のご来館をお待ちしております♪
( U )
本日は現在開催中の
企画展「没後40年 濱田庄司展 ―山本爲三郎コレクションより」について
当館でしか楽しめないカフェ企画をあわせてご紹介します。
本展覧会はアサヒビール初代社長 山本爲三郎のコレクションを中心に
濱田の初期から晩年までの作品を、貴重な資料なども交えて一挙に公開するものです。
濱田は京都市陶磁器試験場において多くの釉薬研究を行ったのち
1920年、イギリスに渡りスリップウェアという陶器を見出し
これに着想を得た、力強く、味わい豊かな作品を多く残しました。
スリップウェアとはうつわの素地をクリーム状の化粧土(スリップ)で装飾して焼成した陶器のことで、スリップをスポイトなどに仕込み、口から流しだして模様を描き出します。
18世紀から19世紀頃のイギリスで隆盛しました。
また、当館の喫茶室では毎回開催中の展覧会にちなんだ
リーガロイヤルホテル京都さんの特製オリジナルスイーツを提供し、
ご好評をいただいております。
今回のオリジナルスイーツはこのスリップウェアに着想を得たもので、2種ご用意しております!
<紅茶×レモン>
薫り高いアールグレイの茶葉を混ぜ込んで焼き上げたスポンジ生地にアールグレイの風味のクリームを挟み込んで、表面をレモンの甘酸っぱいジャムで仕上げました。
イギリスといえばやはり紅茶!控えめな甘さで大人な味に仕上がっております。
こちらは展示中の下の作品《スリップウェア格子文角鉢》(1930年頃)をイメージしております。
<チョコレート×オレンジ>
オレンジの果皮を生地に入れたガトーショコラの上に、ミルクチョコのチョコガナッシュを流し、艶出しのグラサージュショコラで仕上げました。
クリームソースでスリップウェアの模様が表現されています。
こちらも展示中の下の作品《スリップウェア小皿》(1930年頃)をイメージしています。
濱田はスリップウェアの模様だしに大変苦心したという逸話が残っております。
自身の食事の際、パンにたっぷりと塗ったブラック・ベリーのジャムの上に、
横縞に流したクリームにナイフを入れたことにより、
縞模様にツノの立ったような、いわゆる矢羽根模様の出し方に気付いたといわれております。
食べ物によって制作された作品に着想を得たスイーツ
眼だけでなく味覚でも、濱田庄司の世界をお楽しみいただければと思います♪
なお喫茶室は、大変眺めの良いテラス席もあり
こちらで常設の濱田庄司作品《流描組タイル》(1962年)も展示しております。
ぜひご来館いただき、美術館での優雅なひと時をお楽しみください!
( U )
ただいま当館では庭園整備の一環としまして、池の清掃作業をおこなっております。
(*2月28日終了予定)
例年恒例となっておりますので、池から不思議ないきものは出てきませんが
ただならぬ気配を感じた野鳥たちが、木の上で清掃作業を見守っていました。
枝の間をちょこちょこ飛び跳ねているのは、冬でふかふかなヤマガラ。
コツコツコツと、かすかな音を追うとコゲラが木をつついていました。
当館のお庭にはほかにもいろいろな野鳥が遊びに来てくれます。
お庭を散策の際、鳥の声が聞こえたら姿も探してみるのはいかがでしょうか。
愛らしい仕草を見せてくれます♪
なお、池の清掃期間中も美術館は通常通り開館しております。
今週末の10日(土)は午後2時より、現在開催中の企画展「没後40年 濱田庄司展 ―山本爲三郎コレクションより」のギャラリートークを予定しております。
展覧会の見どころなどを詳しくご紹介いたしますので、ぜひこの機会にご来館ください!
( U )